どうして人工妊娠中絶が集団虐殺なのか


グレッグ・カニングハム 著


「治療」としての殺人

これらは人工妊娠中絶を正当化する「経済上の負担」という議論や強姦によって妊娠した「望まない」と言い渡された赤ん坊に負われる「汚い」という観念と同 じです。しかし、強姦によってできた赤ん坊を殺すことはその母親が強姦されたことを取り去るのでしょうか。赤ん坊の死亡は奇跡的に母親の傷を治すのでしょ うか。その赤ん坊を殺すことは攻撃の恐怖を失念させるのでしょうか。それとも強姦への自責、苦悩、傷に、ただ妊娠中絶への自責、苦悩、傷が加わるのでしょ うか。もしヨルダンの住民が無罪の母を殺すことが不正であれば、なぜアメリカ人が同様に罪のない赤ん坊を殺すことは正しいのでしょうか。その赤ん坊は同じ うつろな理由で殺されるのです。2人とも愛するべきではないでしょうか。養子縁組を望んでいる家族は確かにそう思っています。

集団虐殺としてのホモセクシュアルへの迫害

集団虐殺の定義はホモセクシュアルとレズビアンへの新しい迫害の種類を含むよう進化しています。ホモはナチスに特別に標的にされ、現在でも憎しみの暴力で 迫害されています。しかし、ホモの支持団体であるアクト・アップ(www.actupny.org)は、エイズ予防のための不十分な支出金は集団虐殺であ ると言っています。1998年6月15日のU.S. News and World Reportによると、エイズ研究への基金を増やす要求を劇化するために、最近その団体は亡くなったリーダーのやつれた死体をワシントンDCまで運んでホワイトハウスの周りに(ただの写真ではなく)彼の開いた棺を見せびらかしました。

動物愛護団体は体調と機能の議論を使う

動物の絶滅を入れるために集団虐殺の定義を広げる努力が進行中です。1999年6月27日に、APはハーバード大学法学部がカリフォルニア大学とノース ウェスターン大学の法学部に加わって、「獣権」法を教えると報告しました。その記事はハーバードの法律教授であるスティーブン・ワイズとの会談に含まれて います。
しかし、近代の50年間に、科学は古代のギリシア人、ローマ人、ヘブライ人が想像もつかないくらいに、ある動物―特にチンパンジー―が並外れた知力を持っていることを証明したとワイズは言った。ワイズの「Rattling the Cage:Towards Animal Rights(檻 を揺らす―法律上の獣権へ)」という本はもうすぐ出版される。ワイズは言う。もし[チンパンジー]が人間に似たような知力を持っているなら、人間に似たよ うな権利を与えるべきではないか。その概念はこじつけに聞こえるかもしれないが、つい最近まで女性と黒人がある程度、人間以下だと見なされたので権利を否 定されたと彼は言った。
人種差別主義者は黒人の権利を否定するために黒人をサルと比較しますが、獣権支持者はサルに権利を与えることを正当化するためにサルを人間と比較します。 両方ともは「人」を再定義するために体調と機能という議論を使います。前出の人たちはもっと限られた定義にしたいのですが、後者たちはもっと広い定義にし たいのです。

国連の集団虐殺に関する条約(ジェノサイド条約)

ニュルンベルクで行われた戦争犯罪裁判後、国連の国々は集団殺害罪の防止および処罰に関する条約、あるいは1948年の集団虐殺に関する条約(ジェノサイ ド条約)を採用しました。第2条の(d)段は「集団内の出産を引き止める手段の押し付け」を禁止させました。この禁令は強要された人工妊娠中絶を集団虐殺 として非難して、主として望んだ赤ん坊の母を守るように思われていて、いやしくも二次的に未生の子どもの利権を守るものです。私たちは自分の母が「選択」 した人工妊娠中絶という虐殺から望まない未生の子どもたちのためにもこの条約を適用するように懇願します。ユダヤ人が「ユダヤ問題」の「最終的解決」に巻 き込まれることを選択したのでしょうか。人工妊娠中絶の被害者である赤ん坊は同じく、人工妊娠中絶を「選択」しません。


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