妊娠中絶と良き隣人



アメリカの中絶賛成者がよく討論で“良きサマリヤ人(良き隣人)”のことをあげます。それは、このような話です。「もし、ある人が死にかけていて、あなたが同じ血液型なら、あなたは献血を強制されるべきでしょうか(あるいは、それは腎蔵や骨髄などでもかまいません)。」この問いには,そんなに迷わずに “いいえ”という答えが返ってくるのではないでしょうか。

中絶賛成者は、母親が体内の子供を中絶するという事は、これと同じ事だと言います。母親からの養分なしでは生きていけない胎児に、母親が養分を与えるかどうか(胎児を続けて育てるか、あるいはやめるか=中絶するか)は、母親に強制すべきではないというのです。言い換えれば母親は、中断あるいは断る権利があるというのが、中絶賛成者の言い分です。

しかし、この例えは母親とそのお腹の中の赤ちゃんとの状況を適確に表しているでしょうか。残念ながらそうではありません。母親と赤ちゃんの関係には、次ような話を例にあげるべきではないでしょうか。「もしあなたが誰かに血液(腎臓)を提供したとします。あなたには、すでに他人の体の中にあるその血液を返すように主張する権利がありますか。」これに対する答えも“いいえ”だと思います。そして,この例えの方が母親とそのお腹の中の赤ちゃんとの関係を、より適確に表していると思います。

女性が妊娠したということは、その女性は新たな命をその子にすでに与えてしまったことになります。その後で,その女性にその与えた命を奪う権利があるでしょうか。彼女はすでに子供に養分(生命)を与えています。そして今,子供(胎児)の体には、その命が宿っています。この子供の命を奪い返す権利が母親にはありますか。

この世で一番安全な場所を思い浮かべる時、母親のお腹の中を思い浮かべる人もいるかもしれません。そして,私はそうあるべきだと思っています。しかし、現在、残念なことに母親のお腹の中はこの世で一番危ないところとなってしまいました。ここに、アメリカの一つの統計があります(Answers in Genesisビデオから)。それぞれの戦争で死亡したアメリカ兵の数です。その後に、エイズによる死亡者の数(これは、今も増え続けています)。そして、最後に妊娠中絶(1973年にアメリカで中絶が法的に認められてからの数)による胎児の死亡数です。(+のマークひとつが25,000人)

独立戦争(25,324人)+
南北戦争(617,000人)+++++++++++++++++++++++++
第一次世界大戦(116,516人)+++++
第二次世界大戦(405,399人)++++++++++++++++
朝鮮戦争(54,246人)++

 

ベトナム戦争(58,185人)++
エイズによる死亡(250,000人)++++++++++
妊娠中絶(25,000,000)+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
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「毎年,日本でこの世に生を受けることができるのは身ごもられた赤ちゃんの5人の内1人だけと言われている」(True Love Waits, ICM Press)そうです。 私たちはこの恐ろしいことを、このまま続けるのでしょうか。